
Mind Your Step/石川周之介
1 | Back Again | |
2 | Changing | |
3 | Leiden Centraal | |
4 | Not Yet | |
5 | Yuuchin | |
6 | Before You Leave | |
7 | Mind Your Step | |
8 | Two Years Something |
Tenor and Soprano Saxophone 石川周之介 Shu Ishikawa
Piano :ジェイコブ・コーラーJacob Koller (1.2.5.8) 後藤魂 Tamashi Goto (3.4.6.7)
Bass:パトリック・グリン Patrick Glynn (1.2.5.8) 寺尾陽介Yosuke Terao (3.4.6.7)
Drums:デニス・フレーゼ Dennis Frehse (1.2.5.8) 工藤明 Akira Kudo (3.4.6.7)
Trumpet:田中充 Mitsuru Tanaka (1.5.8)
Trumpet &Flugel Horn: 茅野嘉亮 Yoshiaki Kayano (3.4.7)
リリース日:2015.09.16
---Comments---
情緒、知性、ユーモア、品位。
石川周之介の奏でる音はいつでも、すべてをたたえた湖のよう。
演奏はもちろんのこと、なんという楽曲のクオリティ。
彼と同時代に生きている幸運に感謝。
中塚武
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「周さんは多面体の人だ。
光と闇、未来と過去、女と男、メジャーとマイナー、ニューオリンズとオランダ、ケーキとアフロ、均整と破壊。
私が周さんのことを好きなのは、音楽を手段にしないから。
彼の目的は音楽そのものであり、音楽のなかで全てが完結している。
昨日よりも今日、良い音を出したら、そこで完結。
そういうとてもシンプルなプレイヤーなんだけど、その人間性と音楽性は多面体。
いつも、新しい面と新しいアフロのかぶり方を見せてくれる人です。
さて、アルバム『Mind Your Step』。
1曲目の『Back Again』のイントロで「ああ、周さんの世界が始まった」と思いました。
スタイリッシュでありながらとてもオープンで、様式美のなかからこぼれる息遣いやあたたかいエネルギーに満ちたアルバム。
『Changing』の周さんとJacobのソロを聴いていたら、血潮が吹き出るような快感を感じました、、
これは一体なんでしょうか。気づいたら鳥肌たっていました。
そして、昔から大好きな『雨琴』。この曲を聴くと、ただ泣きたくなる。まるで周さんと空が静かに交信しているような、そんな曲です。
青木カレン
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このアルバムはサックス奏者としてコンポーザーとしての石川周之介のまさに自己紹介のようだ。彼自身が受けてきた幅広い経験をサウンドに描き出し独特の凝縮された楽曲(音楽)に醸している。周はテナーサックスもソプラノサックスも自在に使いこなすがやりすぎることがない。
コンテンポラリーな「バックアゲイン」や「チェンジング」、自然とリズムに乗ってしまうニューオリンズの風を感じる「ライデンセントラル」、心を揺さぶるようで美しく詩的な「ユーチン」など全曲通して彼の骨太な信念から紡ぎ出されたアルバムと言えるだろう。
サイモン・コスグローブ
“This recording showcases Shunosuke Ishikawa’s skills as a saxophonist and composer, drawing on a wide range of influences and distilling them into a unique and cohesive sound.
He has an excellent command of the tenor and soprano saxophones, and weaves through each track with ease and conviction, from contemporary interpretations of Tjasa Perigoj’s “Back Again” and “Changing” to the foot-tapping New Orleans-infused original “Leiden Centraal” and the poignantly lyrical “Yuuchin”.
Simon Cosgrove
---Message from Shunosuke---
長い間、自分の中で形にしたいと願っていた空気感や温度感を感じられるアルバムを今回ようやく作ることができました。
オランダに留学をしていた時、海外での演奏の時、日本での生活の時間、、、すべてそれぞれの国や地域らしい空気感や温度や湿度を感じて来ました。曲を作るときは一枚の絵のような風景が頭に浮かんでいて音を作っていく事が多いですが、その時はいつもその風景には雨が降っていたりカラリと晴れていたりしています。
自分にとって作曲や演奏に欠かせない「空気感(天気感)」は気候の違いや文化の違いを肌で感じることでさらに音楽性にも大きく影響を与えました。
収録されている各楽曲はコンテンポラリージャズをベースに、様々なスタイルの曲が収録されています。雨をサウンドスケッチした「雨琴」やカラッと晴れた日に散歩したくなる「Leiden Centraal」など、どこかしら天候を感じられる一枚です。
参加ミュージシャンも、アメリカ、ドイツ、日本の新進気鋭ミュージシャンに集まって頂き、国際色豊かなで華やかな演奏が特徴で、ジャズの伝統的なアコースティック編成で、1発録りしたライヴ感溢れる作品となっております。
晴れの日も雨の日も、このアルバムを楽しんで頂けたら嬉しいです。
石川周之介